ウィンターグリーンの精油の効果効能と成分
ウィンターグリーン精油の効果効能を紹介。アロマのことならinfo@aroma-future.comまで。筋肉痛や肩こり、腱鞘炎にも使えるウィンターグリーン。効能と禁忌をチェックしてアロマテラピーに活かしましょう。役立つアロマレシピもお届け。
ウィンターグリーン はボックスベリーなど、ベリーなんて言葉がつくように赤くてかわいい実をつけます。
その実に似合わず香りは湿布!筋肉痛や肩こり、腱鞘炎などによく使われます。しかしアスピリンアレルギーの方には禁忌であることなど使い方には注意も必要な精油です。
今日は生徒様からウィンターグリーン の効能を教えてほしいとリクエストをいただいたので、書いてみたいと思います。
学名:Gaultheria procumbens
和名:姫柑子(ヒメコウジ)、大実柑子(オオミコウジ)
中国名:冬緑樹(トウリョクジュ/dong lu shu/ウィンターグリーン の直訳)
科名:ツツジ科シラタマノキ属
ウィンターグリーン植物そのものは、
- wintergreen
- easern teaberry(ティベリー)
- boxberry(ボックスベリー)
- checkerberry(チェッカーベリー)
など様々な愛称を持つそうで、とても表情豊かな植物。
ウィンターグリーンの主な使い方
ウィンターグリーンもメディカル的活用のシーンが圧倒的に多い精油の一つです。
よく活用されるのは、肩こりや筋肉痛など筋・関節系の症状でしょうか。
成分は特殊で、ほぼ単一の成分から構成されます。
他の多くの精油は、数百種類の成分から構成されていることがわかっているので、それを思うととてもシンプルな性格のウィンターグリーン。
香りは湿布なのですが、よーくよーく嗅いでもらうと、時折トロピカル様な香りがふっと鼻をよぎるのがなんともかわいく感じる瞬間があります。
でも、通常は湿布です。
タイガーバームとも似た香りかな?
私は結構キライじゃないのですが^^
すーっと鼻に抜けて爽快感もあります。
成分は、エステル類のサリチル酸メチルという成分が95〜99%を占めます。
この成分が湿布の匂いの正体ですね。
残りの微量成分は、トリアセトン、α-アサロン、ヘキセナールなどアロマをしていても普段はあまりなじみの少ない成分が含有しているようです。
サリチル酸メチルは抗炎症作用を持ちますが、
そのメカニズムは、天然のアスピリンとも呼ばれており、体内代謝でアスピリンと同じ代謝サイクルを辿ります。
(炎症性プロスタグランジン類の生合成阻害による抗炎症メカニズム)
また香りからも連想できますが、このサリチル酸メチルの作用によって湿布と同じ様な働きをしてくれます。
精油の特性
- 鎮痛作用
- 鎮静作用
- 抗炎症作用
- 鎮けいれん作用
- 抗リウマチ作用他
などの作用を持っています。
使用用途例
- 肩こり
- 筋肉痛
- 腱鞘炎や関節炎
- 足の疲れ
- 神経痛
- 骨折
- 頭痛
- スポーツマッサージ
その他血管拡張作用や血圧降下作用もあることから
高血圧症などにも利用されることもあります。痔にもいいかもしれませんね。
禁忌、注意事項
- アスピリンアレルギーの方は使用しないこと。
- 敏感肌の方も刺激を受ける可能性があるので、20%以下に希釈して使用すること。
- ドーピングにかかる恐れがあるのでスポーツマッサージの際には十分に留意すること
- アスピリンアレルギーの方は使用しないこと。
などが挙げられます。
わたしが昔頭痛で痛み止めを手放せなかった時にも、お世話になった精油のひとつでもあります。
(私の頭痛には、ウィンターグリーン 、ペパーミント、ローズマリーカンファーは当時必需品でした)
痛みにはとても強く、また血液サラサラ効果で心臓・循環器系にも活用されることもしばしばある精油です。
成分としては非常にシンプルだからこそ、薬にもとても近いとも言える精油ですから、安易に活用しすぎず頼りすぎることなく、
バランスよく活用いただければと思います^^
「アロマだから大丈夫」でも、
「薬じゃないから大丈夫で」も、
「薬みたいだから大丈夫」でも、ありませんね。
ブレンド例
肩こりブレンド
- ウィンターグリーン 10滴
- ローズマリー・カンファー 10滴
- ラベンダー・アングスティフォリア 10滴
- 植物油(ホホバなど)10ミリ
15%濃度のレシピです。こわい方は濃度薄めにしてください。
肩こりがひどいなという時に、1日2〜3回塗布。数日塗布して様子を見てレシピを変えたり休憩を挟みます。
ローズマリーカンファーを含みますので高血圧やてんかん、妊娠中、授乳中、お子様などは控えてください。
筋肉痛ブレンド
- ウィンターグリーン 5滴
- レモングラス 5滴
- イランイラン 5滴
- 植物油 10ミリ
7.5%程度の濃度です。こわい方は濃度薄めにしてください。
筋肉痛部位(ふくらはぎなど部分)に1日1〜2回塗布。数日塗布して様子を見てレシピを変えたり休憩を挟みます。
レモングラスを含みますので、敏感肌や緑内障の方はご注意、また控える様にしてください。
イランイランを含みますので血圧が下がりすぎないよう若干ご注意ください。
おやすみブレンド
- ウィンターグリーン 1滴
- プチグレン 2滴
- 植物油 数ミリ
手首やみぞおちなど負荷なく香る部位に少量塗布して寝る。またはティッシュや天使のぽっけに忍ばせて枕元に。
プチグレンも好みが別れる精油なので、芳香を楽しむ程度であればウィンターグリーン のみでも良いと思います。
(毎日は使用しないこと)
一例です。このレシピでなくても活用できます。
ユーカリ・ラディアタなども筋・関節系のケアには用いることができますので合わせてみてもいいかもしれません^^
創香(そうこう)から見たウィンターグリーン は?
そんなメディカル的な使い方で重宝されるウィンターグリーン ですが、
創香の側面からも少しだけお話を。
湿布の匂いなので、その先入観で手に取ると、
なかなか創香では「湿布くさい〜!」となって敬遠されがちですが、
冒頭でもお話したように、グリーン調ですっきりとした湿布様の香りの中に、
たしかにふわりと、お花の様な、熟した果実の様な香りも存在しているんです。
だからこそ、イランイランやチュベローズといったフローラルなお花の香りと合わせると、そのフローラルな芳香を際立ててくれることもあります。
メディカル的にも、創香的にも、少し扱いに注意が必要、また難易度は少し高めの上級者さん向けの精油ではありますが、
ある意味では非常にわかりやすい精油です。
単品で活用するよりは、他の精油とブレンドしてご活用いただけると良いと思います。
そしてどの精油にも言えることですが、特に、長期継続での使用はしないこと。
メディカル的なシーンであれば急性期に一時的な活用にすること(慢性的に使い続けない)
また、香りで癒されたいときは1滴でも非常に存在感のある香りですから、他の精油とブレンドし、薄めで使ってみることも意識してみてください^^
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